相続トラブルの解決事例 24

きょうだいの折り合いが悪く20年以上に渡り未解決のまま放置された相続問題に対し、弁護士が適切な提案と調停申立てを実行、半年以内に解決できた事案

解決事例24

担当弁護士
小湊 敬祐
トラブル内容
遺産分割協議
解決方法
調停
ご依頼者
G.Sさん
受任年
2020年
解決年
2020年

相続トラブルの概要

平成初期に発生した相続が、未解決のまま放置されていた事案です。きょうだい間の折り合いが悪く、遺産分割の話し合いができないまま数十年が経過していました。ご相談者は、遺産に含まれる不動産を子どもたちに引き継ぎたいとの思いで相談に来られました。

解決に向けてのポイント

  • 名義変更がされないまま数十年経過していた不動産を取得するため、速やかに相手方に代償金の支払いを提案しました。
  • 代償金の算定にあたっては、弁護士が不動産業者から査定を取得し、交渉を有利に進めました。
  • 相手方から反応がないことがわかると、すぐに調停の申立てを実行。結果として、半年以内の短期で調停成立、解決することができました。

解決に向けた交渉の経過

ご依頼者と相手方の間では、20年以上やり取りがありませんでした。

このため、弁護士が受任してすぐに、遺産分割協議を行いたいこと、こちらの意向としては不動産(実家)を取得希望であることを明記し、書面で通知を行いました。

しかし、相手方からは何の回答も得られず、弁護士が連絡しても対話ができなかったため、すぐに調停を申し立てる方針に切り替えました。

相手方は、調停の期日にはきちんと出席してきたため、裁判所で話し合いを行い、こちらが代償金を支払う形で調停がまとまりました。

当事務所が関わった結果

不動産の名義が亡くなった方(被相続人)のままになっている場合、次の世代に引き継がせるためには、まず亡くなった方の遺産分割を行う必要があります。

本件では、長期間放置されていた遺産分割を動かすため、すぐに裁判所に調停を申し立てたことで、比較的早期に解決することができました。

これまで遺産分割には期限がありませんでしたから、何十年も遺産分割がされないまま、という状況の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本件のように、年月が経てば経つほど、円滑な遺産分割協議は難しくなります。今後は法改正により、相続登記に期限が設けられる見込みとなっています。長期間未解決の相続にお困りの方は、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。

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