相続トラブルの解決事例 38

相続発生から10年が経過し、数次相続も発生していた相続問題で、弁護士が遺産目録を作成して遺産分割協議を行い、丁寧な交渉によりご依頼者の希望するかたちで解決した事案

解決事例38

担当弁護士
齋藤 碧
トラブル内容
遺産分割協議
解決方法
交渉
ご依頼者
M.Sさん
受任年
2021年
解決年
2022年

相続トラブルの概要

約10年前に発生した夫の相続についてのご相談でした。

ご相談者のM.Sさんは、司法書士に相談の上、他の相続人に代償金を支払って、不動産を取得することをご希望で手続きを進めていました。しかしながら、連絡がつかずに生死不明な方がいたり、反対の意見を持ったまま亡くなった方がおり、数次相続が発生していたことから、弁護士に頼むほかないとのことで相談に来られました。

解決に向けてのポイント

連絡がつかず生死不明な方、数次相続が発生している方がいらっしゃったことから、まずは現在の戸籍や住民票から、他の相続人の方の現状調査を行うことから進めることをアドバイスしました。

また、当事者同士では話し合いが難しい場合でも、弁護士が間に入ることによって考えが変わる場合があること、話し合いに応じてもらえない場合には調停、審判といった手続きをとることで解決ができることを説明しました。

解決に向けた交渉の経過

生死不明な方、数次相続が発生している相続人の戸籍、住民票の取得を行いました。また、相続発生から約10年が経過しており、現在の預貯金の残高等がわからなくなっていたことから、改めて遺産の調査を行い、他の相続人に説明ができるよう遺産目録を作成しました。

弁護士から他の相続人に書面を送付し、遺産取得と代償金の支払いの意向を示して遺産分割協議の申入れを行い、また、電話で事情を説明して説得をしたところ、すべての相続人から応じていただくことができました。

当事務所が関わった結果

ご相談者のM.Sさんは司法書士に相談し、どのような書面が必要かということはご存じでしたが、紛争性のある相続の場合、司法書士は他の相続人との遺産分割協議の代理人になることはできません。そのため、ご相談者がご自身で対応することの限界を感じていました。

当事務所で他の相続人に接触したところ、音信不通であった方からの必要書類の返送をいただくこと、反対の意見を持っていた相続人から数次相続により相続した方からも応じていただくことができました。

相続は複数の方が関与する手続きであるため、スムーズに進むかはその方々の考えやタイミングにも左右されるところが大きいですが、問題点に応じた対応をとることで解決することができます。

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