相続トラブルの解決事例 44
相続トラブルの解決事例 44
本件は、約35年前に養子縁組をした養母(以下「被相続人」といいます。)の相続についてのご相談でした。
ご依頼者のZ.Sさんは、被相続人が逝去されてから戸籍を取得したところ、初めて養母に実子がいたことを知りました。養母からは、実子のことを何も聞かされておらず、全く面識のない実子を含めた遺産分割協議に抵抗があり、当事務所にご相談にいらっしゃいました。
ご依頼者のZ.Sさんは、初めて存在を知った養母の実子へ連絡をすることに強い抵抗がありました。
このように、相続人間で連絡を取ることに躊躇いがあり、遺産分割を進められない場合には、第三者的立場にある弁護士を交えることや調停手続きで協議を進めることが有意義であることを提案いたしました。また、Z.Sさんは被相続人を介護するために早期退職をするなど被相続人への貢献もあったため、法定相続分に寄与分を加えた遺産の取得をご希望されておられました。
受任してすぐに、まずは相続人の範囲を確定するために、現在誰が相続人になっているのか調査しました。遺産分割協議が必要となる実子が2名いることがわかったため、遺産の範囲を確定させて実子2名と協議を開始しました。
協議においては、これまでのご依頼者様(Z.Sさん)と被相続人との深い関係性や長年の介護状況等を説明して、Z.Sさんに全ての遺産を取得させて欲しい旨の提案を行いました。実子は、これまで被相続人の面倒を看てくれたことに対してZ.Sさんに感謝しており、遺産は全てZ.Sさんが取得することに同意してくれました。
親族間の背景事情や関係性から他の相続人から協力を得られず、早期に解決できない事案も多々あります。そのため、事件着手時においては、裁判所の手続による解決も視野に入れておりました。
もっとも、当職から、他の相続人に対し、被相続人とご依頼者であるZ.Sさんの長年の生活状況や事情を詳細に説明して、当職からの遺産分割案に納得してもらい、ご依頼から約1年で無事解決に至りました。
他の相続人より預金の管理等を巡って根拠のない追求が続いたため弁護士が間に入り、遺産分割の争点を整理しながら丁寧に協議を行い早期に解決した事案
都内の土地が遺産の中心で、当事者間での協議は困難であったが速やかな交渉の結果、代償金提供方式で遺産分割協議が成立した事案
感情的な対立に発展した遺産分割協議で、弁護士が相手と丁寧に接触したことで本音を引き出し、お互いが納得できる提案を行い早期に解決した事案
行方不明の相続人がいたため、弁護士が不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申立てて遺産分割協議を進め、スムーズに協議を成立させた事案
相続発生から10年が経過し、数次相続も発生していた相続問題で、弁護士が遺産目録を作成して遺産分割協議を行い、丁寧な交渉によりご依頼者の希望するかたちで解決した事案
被相続人の不動産処理で相手方相続人と意見の相違があり、当事務所の弁護士が適切な代償金の支払いによる交渉を進め、ご依頼者の納得いくかたちで遺産分割協議が成立した事案
ご自身で遺産分割協議を進めていたが協議がまとまらず、当事務所の弁護士が間に入り、遺産分割協議全体をやり直すかたちで解決した事案
母親の遺産相続において連絡がとれない次男に対し、弁護士が住所を調べて遺産分割調停を申立て、初回でご依頼者の希望に沿って調停成立させた事案
法定相続人のひとりと連絡がとれず遺産分割協議が停滞するなか、当事務所の弁護士が調停の申立てを行ったことで相手と接触することができ、スムーズに解決した事案
3年にわたる調停でも解決できずにいた遺産分割トラブルを、当事務所の弁護士が問題の焦点をつかみ整理して対応、調停を成立させた事案