相続トラブルの解決事例 21

被相続人の配偶者が、交流のなかった法定相続人である異父兄弟との遺産分割協議に不安があり、弁護士が間に入ることでご依頼者に有利な内容で遺産分割案を提案し、全員から承諾を得られ早期に解決した事案

解決事例21

担当弁護士
神津 竜平
トラブル内容
遺産分割協議
解決方法
交渉
ご依頼者
B.Eさん
受任年
2019年
解決年
2020年

相続トラブルの概要

本件は配偶者の相続についてのご相談でした。ご依頼者と被相続人との間には子どもがおらず、被相続人の親も既に逝去されており、遺言も残されていませんでした。

そのため、被相続人の遺産は配偶者であるご依頼者と被相続人の異父兄、異父姉、異父姉の子(代襲相続人)の4人で分割する必要がありました。

解決に向けてのポイント

他の相続人は被相続人の異父兄弟であり、ご依頼者は相続人らとこれまでほとんど交流がなかったため、他の相続人に連絡をすることに強い抵抗がありました。このように相続人間で連絡を取ることにためらいがあり、遺産分割を進められない場合には、調停の申立てにより手続を進めることや、一度第三者的立場にある弁護士を交えて協議を進めることも有意義であることを解決ポイントとして提案いたしました。

解決に向けた交渉の経過

受任してすぐ、まずは相続人の範囲を確定するために、現在誰が相続人になっているのか調査しました。すると、被相続人の異父姉弟の1人が既に死去してその子が代襲相続人となっていることがわかりました。その後、遺産目録を作成して相続人らへ遺産分割の提案を行いました。当職から提案した遺産分割案に全員から承諾を取り付けることができ、当職にて遺産分割協議書を作成して、早期に解決するに至りました。

当事務所が関わった結果

異父兄弟や異母兄弟が相続の相手方となる場合、親族間の背景事情や関係性から、遺産分割協議で早期に解決できない事案も多々あります。そのため、本件においては裁判所の手続による解決も視野に入れておりました。また、ご依頼者は長年配偶者として被相続人を支えてきており、可能な限りご依頼者にとって有利な内容で遺産分割協議を成立させるべきと考えて、相続分の譲渡等も提案しました。そして、第三者的立場にある当職からの電話や書面による連絡を続けることにより、ご依頼から約6か月後、無事に話し合いで解決するに至りました。

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