相続トラブルの解決事例 25

遺産の全貌を提示しない相続人に対し弁護士が交渉を進めたが、ご依頼者が不利な状況になりつつも紛争の激化を避け、早期に解決した事案

解決事例25

担当弁護士
今井 浩統
トラブル内容
遺産分割協議
解決方法
交渉
ご依頼者
W.Oさん
受任年
2017年
解決年
2018年

相続トラブルの概要

相手方である相続人の1人より、現預金及び不動産が遺産であり、現預金については、葬儀費用等を支払った残額を3人で等分し、不動産については相手方が取得したいという提案がなされ、それに沿った内容で分割が行われていました。

しかし、相手方は、遺産の全容を明らかとする資料を提出せず、全ての遺産を相手方に相続させるという遺言書があるので、争うと不利になるという主張を行うのみで、それ以上の交渉には応じていませんでした。

解決に向けての問題点

ご依頼者の方は、現預金のうち、1000万円程を受領しており、今後のお墓や葬儀の費用として200万円を預かっておりましたが、不動産の評価額を考慮すると法定相続分には不足する状況でした。

一方、本当に遺言書が存在したという場合には、遺留分を超える金額を受領しているため、返還義務が生じる可能性があるという状況でもありました。

ご依頼者のW.Oさんは、このようなリスクを承知した上で交渉を進めたいとのことで、本件の交渉を受任することとなりました。

解決に向けた交渉の経過

当事務所において遺産の調査を行ったところ、相手方の主張していた金額とそれほど相違ない金額であったことが判明しました。また、相手方と交渉を開始してしばらくした後、相手方が遺言書の検認手続きを申し立てました。

遺言書の内容は相手方の主張とほとんど同様のものであったため、遺言無効確認訴訟を提起することも検討しましたが、相手方より現状のままで終了させたいとの申し出があったため、返還請求等のリスクも考慮し、これに応じることとしました。

これと合わせ、お墓等の管理についても合意を交わし、将来の紛争を防止する内容での解決ができました。なお、もう1人の相続人は、当初より預貯金を受領したことで納得しており、本件交渉には関与してきませんでした。

当事務所が関わった結果

本件については、後日、当方に不利な遺言書が出てきたことで、ご依頼者のW.Oさんが積極的な遺産の獲得に失敗した事例といえるかもしれません。

しかし、遺言書の内容判明前の時点において、代理人の介入により相手方と感情的な紛争を激化させなかったことから、検認手続き後においても、徹底的な攻防による紛争の激化を避け、当初の状況を維持したまま早期の解決をすることができた事案でもありました。

ご依頼者の取得した遺産は法定相続分には届かないものでしたが、徹底的な攻防による返還リスクや新たな手続きによる弁護士費用等の増額を考慮しますと、感情的に納得いただけなかった部分もありましたが、遺留分を超える遺産を獲得することができ、遺産以外の周辺問題についても無事に解決することができました。

遺産分割・遺留分のトラブルは弁護士へご相談ください

初回相談は無料です

遺産分割協議に関する解決事例

解決事例一覧に戻る